同仁会とは

理事長コラム

命と人権を何より重視する社会医療法人同仁会


理事長 斉藤 和則

 台風11号、12号が通り過ぎ、少し気温上昇が和らいだよう感じます。
新病院建設は順調に進んでおり、14階建ての最上階まで鉄骨が組み上がり、下の階から壁、窓枠もつけられ始めました。来年4月1日の開院に向け入院、外来の診療内容の検討とともにさらに準備をすすめています。

  5月、WHOは世界各国の平均寿命(0歳の平均余命)発表し、日本の女性は87歳で世界1位、男性は80歳、世界5位、総合では日本が第1位でした。厚労省によれば国内の市町村別の平均寿命には地域差があり大阪府内でも男性の場合8歳ぐらいの違いがあります。一方、堺市を含めた20の政令都市の健康寿命は浜松市が男女とも1位、堺市の女性は最下位でした。この結果に少し驚きました。平均寿命8年の開きも浜松市と堺市の健康寿命の差も原因を突き止めるのは難しいのですが癌や脳卒中など病気そのものだけでなく、住環境、労働条件、ストレスなどといった社会的要因も影響するのでしょう。

  4月から消費税があがり私どもの法人で負担する額は昨年度1億7000円、今年度予想は2億8000万円にものぼります。薬品、医療機器の購入には消費税がかかりますが、患者さんの支払い額に消費税をかける事はできません。医療費は社会政策上の考え方で非課税だからです。国の医療費抑制策の中、今年度の診療報酬は実質マイナス改定となった事から病院や診療所の経営は悪化、さらに病院の看護体制の厚いベッドを減らす計画も出ています。6月の医療介護総合法案は全野党が反対しましたが政府与党の押し切りで成立しました。医師が行っていた処置の一部を看護師ができるようにする、要介護認定者が介護保険を利用できなくする、高齢者の医療費負担を引き上げる、待ちの多い特養入所者を減らすことなども実施されようとしています。

  7月1日、集団的自衛権が閣議決定されました。武器輸出三原則が防衛装備移転三原則に変わりミサイル部品が輸出されそうです。特定秘密保護法とともに三点セットで戦争が可能になます。原発の再稼働に向け規制庁、自治体、国が動いています。沖縄辺野古の基地拡大に向け強引な工事が行われています。カジノ構想もすすんでいます。ギャンブル依存症が増えると予想され、その一部は病院を受診するでしょう。

  毎日のようにパレスチナ、ガザのニュースが飛び込みます。戦争で傷ついた子どもたちの姿が痛々しすぎます。中学生の頃ころアフリカ、アジアの戦争や飢饉で子どもたちが苦しむニュースが多くクラスでも話題になりました。あれから数十年経ちますが戦争をすすめる政治家、財界人たちによって子どもたちが犠牲になっています。紛争を煽るようにパレスチナとイスラエルに米国、英国などから武器が送られています。莫大な利益が出る武器輸出はいわゆる死の商人の仕事です。佐賀県に配備されようとしているオスプレイは一機100億円、三沢基地の無人偵察機グローバルホークは3機で1000億円、日本製のステルス戦闘機も導入される予定です。

  今年も8/6広島原爆の日、8/9長崎原爆の日、それに続き8/15終戦記念日を迎えます。命と人権を何より重視する社会医療法人同仁会、無差別平等の医療を目指す民医連加盟の医療機関で働く私たちは戦争政策や命が軽んじられる動きに敏感にならざるをえません。お金を健康、安全、平和にかけるべきです。武器、原発、ギャンブルにではないことを多くの皆さんに伝えましょう。

前に戻る