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理事長コラム

終戦70年目を迎えて 


理事長 斉藤 和則

 8月15日は日本の敗戦70年です。先の大戦は、日本帝国主義の侵略によって2000万のアジアの人々が犠牲となり、日本人も300万人以上が命を失いました。そして美しい国土、伝統文化が破壊されました。
 この夏は戦後70年を特集した番組が数多く放送されていますが、NHKの「特攻・・・なぜ拡大したのか」に出た元特攻隊員は「戦争末期、特攻機は布張りでかつ低速、体当たりする前に撃墜された、総じて無計画で無謀な戦争であった」と証言しています。また、民間人や十代前半の少年までが戦闘員として武器をとり、殺し殺されることに麻痺していく狂気が語られています。  
 現在80歳を超えた戦争体験者は「ひとたび戦争への扉が開かれれば、70年前の悲劇が再び現実となって私たちの生活、命を脅かすことになる」という警鐘を発しているのです。
 戦争を反省し、二度と起こさない立場に立つことは日本国政府の責務であり、私たち国民には政府がその立場に立っているかを問い続ける責任があります。
 しかし現自公政権は、戦争放棄を謳う現憲法を他の国と一緒に戦争可能であると「解釈」し、戦争法案として強行採決しました。安倍政権は「均衡と抑止」を挙げ、昨年4月政府は武器輸出三原則を変更、その結果すでに殺傷兵器製造と外国への供与は経団連、武器製造企業、商社などいわゆる死の商人たちが行っています。
 学校教育でも政府の介入が始まっています。戦争美化教科書の採用、道徳教育の教科化、国立大学文系の廃止など様々な手を使って政府に無批判な人間創りをめざしています。

 戦争準備の一方、5兆円にも登る軍事費と反比例しているのが国の医療社会保障費です。国民の医療保険料と自己負担割合増、介護の保険外しなどの国民の負担増とともに、病床削減、医療介護従事者を増やさないといった医療供給体制も減らす「改革」が進められてきました。さらに「経済財政運営と改革の基本方針2015(骨太方針)」が閣議決定され、財政政策の中心軸を「社会保障費削減」として自然増を年間5000億円以下に抑える方針で、急性期医療ベッドの削減、介護保険外し、患者住民負担増をおいています。高齢者が増える2025年、厚労省の描く地域包括ケアでは人も金もかけない基本方針が打ち出されています。

 8月15日終戦記念日は、韓国と北朝鮮では日本の帝国主義支配からの解放記念日です。この節目に私たちは、改めて憲法を実現する国づくりに取り組む決意を固めようではありませんか。 私たちは近隣国、東南アジア諸国の人々と交流をする、それが国同士を仲良させ戦争をしない、させない国と平和な地域・世界への道となるはずです。 私たちは平和で安心して暮らせるまちづくりをすすめ、命と人権を守る医療介護従事者として全力を尽くす決意です。

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