常駐―重症患者さまの生命を守る
目次インデックス
治療方針
OUR TREATMENT POLICY
家族が抱える心理的負担も治療対象であると
認識し、問題の解決に努める
当院の集中治療部門は4床のICUと4床のHCUからなります。ICUの診療体制はclosed-ICUシステムを採用し、24時間常駐するICU担当医が、他職種とともにチームとして質の高い集中治療を提供しています。ICU担当医は集中治療科が主に担っていますが、救急科、循環器内科、心臓血管外科、麻酔科からの応援も得て運営しています。当院のICUは、内科系と外科系術後患者を含めた全科ICUの役割を担っています。ERからの重症傷病者を積極的に受け入れ、院内発生の重症患者さまや合併症患者さまの救命を担い、密なモニタリングが必要な術後患者さまに対して、質の高い術後管理を行っています。
HCUの診療体制は各科主治医制を採用していますが、集中治療科と麻酔科からなるHCU拘束医師を配置し、各科主治医とのカンファレンスを行いながら、まだ病状が不安定な患者さまの診療を安全に行っています。HCUは、ICUと一般病棟の架け橋の役割を担っています。HCUでは全身状態が落ち着いた重症ICU退室患者さまに対して、食事、保清、排泄、離床など、元の生活に戻る土台をつくる医療と看護を提供し、一般病棟医療への移行を円滑に進めています。またICU入室基準を満たさないものの一般病棟では管理が困難な重症患者に対して、初期治療を含めて適切な重症治療を提供しています。
集中治療管理のルーチン業務はプロトコル化されており、「鎮痛鎮静プロトコル」「栄養投与プロトコル」「Refeeding syndrome予防プロトコル」「ウイニング抜管プロトコル」「低体温療法プロトコル」の5つのプロトコルを運用しています。今後も各種プロトコルの数を増やしていき、標準化された集中治療を提供していく方針です。また、「臨床倫理や健康の社会的決定要因に十分留意し、患者さまの人権を守りきる重症・集中治療を提供する」ことを、ICU・HCUの理念として掲げています。そのため、チームとして各職種が強く連携し団結しながら、臨床倫理カンファレンスを積極的に開催し、重症患者さまやその家族が抱える心理的負担も治療対象であると認識し、問題の解決に努めています。
対象疾患
心停止、意識障害、痙攣重積、急性呼吸不全、急性心不全、急性腎不全、急性肝不全、消化管出血、急性薬物中毒、各種ショック病態、重症膵炎、各種重症感染症、心臓血管外科術後、腹部外科緊急手術後、ハイリスク術後患者など。
治療の特徴
人工呼吸器管理、急性血液浄化、大動脈バルーンパンピング(IABP)、経皮的心肺補助(PCPS)、動脈圧モニタリング、肺動脈カテーテルモニタリング、低体温療法、緊急上部消化管内視鏡、緊急気管支鏡、各種エコーなど。
スタッフ紹介
部長
- 主な専門領域
- 心臓血管外科疾患
認定資格
日本外科学会 外科専門医・指導医
心臓血管外科 専門医・指導医
臨床研修指導医
医学博士
近畿大学心臓血管外科客員教授
所属学会
日本外科学会
日本心臓血管外科学会(国際会員)
日本胸部外科学会
日本小児循環器学会(評議員)
日本循環器学会
日本小児外科学会
麻酔科医長
認定資格
厚生労働省 麻酔科標榜医
日本専門医機構認定 麻酔科専門医
日本麻酔科学会 麻酔科専門医・指導医
日本心臓血管麻酔学会 日本心臓血管麻酔専門医
臨床研修指導医
緩和ケア研修会修了