2024.7.19 苅谷誠子
おねしょが病気であることはまれですが、
病院でできることがあるんです!
おねしょはなかなか相談しづらい悩みです。小学校高学年の臨海学校や、スポーツクラブの合宿、あるいはお友達のお家に泊まりに行きたいのにおねしょが心配で行けない、など密かに悩んでいるお子さんは実は少なくありません。親御さんもお困りだと思います。小学校1年生前後で毎日おねしょがあるお子さんは、一度相談されてはいかがでしょうか。
小さい赤ちゃんは昼間も夜も同じようにおしっこが出ますが、幼稚園に通うくらいの年頃から、夜寝ている間はおしっこをしない子が出てきます。これは、夜寝ている時間に作られるおしっこの量のコントロール、それをためる袋である膀胱のふくらみ具合の調整など、いろんな能力が複合的に発達してはじめてできるようになることで、結構むずかしいことなんです。
病院では、まずは生活習慣の見直しから始めます。寝る前のトイレを忘れていないか、寝る前の水分が多すぎないか、便秘はないかなど、基本的な生活習慣を見直すことでおねしょがグッと少なくなるお子さんもいらっしゃいます。
通院中は、おしっこやおねしょの量や程度の記録を書いていただいたり、おしっこの検査をしたりしながら、おねしょのコントロールに必要な能力のうちの未熟な部分を探していきます。そこを鍛えたり、お薬でおぎなったりしながら、おねしょを卒業していくお手伝いをします。保護者さまのご協力もたくさん必要です。
「ちょっとがんばってみようかな。」と思ったら、ぜひお電話で予約して相談してくださいね。お待ちしています。
苅谷 誠子(かりや せいこ)
専門分野 一般小児科
専門医 日本小児科学会専門医
所属学会 子どものこころ相談医
日本夜尿症・尿失禁学会会員