今回は2025年4月から公的接種になった帯状疱疹ワクチンについてご案内します。
帯状疱疹ってどんな病気?
帯状疱疹は、水ぼうそうのウイルスが原因で起こる病気です。子どもの頃に水ぼうそうにかかった人でも、ウイルスは体内の神経に潜み、加齢やストレスで免疫が低下すると再び活動を始め、強い痛みと水ぶくれといった症状を引き起こします。
はじめに皮膚に発疹が出る前に神経痛のような痛みが起こります。痛みは、皮膚の違和感やかゆみ、しびれとして感じる程度から、ピリピリ、ズキズキ、チクチク、針で刺されたような痛みや、焼けるような痛みまで様々です。その後、水ぶくれを伴う赤い発疹が帯状に現れ、徐々に痛みが強くなり、眠れないほど痛むこともあります。強い痛みや皮膚の症状は、主に体の左右のどちらかにみられ、3~4週間ほど続きます。
さらに、約10%の人には「帯状疱疹後神経痛」が残り、長期間にわたって痛みに苦しむこともあります。
どうやって予防すればいい?
帯状疱疹の予防のためには、免疫機能の低下を防ぐためバランスの良い食事、適度な運動や十分な睡眠をとること、ストレス管理など、日ごろの体調管理と併せて、予防接種が有効です。
予防接種にはどんな種類があるの?
帯状疱疹を予防するワクチンが、2025年4月から定期接種化され、公費による助成が受けられるようになります。ワクチンは2種類あり、生ワクチンである「ビケン」と、遺伝子組み換えワクチンである「シングリックス」です。
ワクチンの効果はシングリックスの方が圧倒的に高く、生ワクチンの予防効果が4割~6割であるのに対して、シングリックスの予防効果は9割以上、しかも効果は接種後少なくとも10年間は持続することが確認されています。
予防接種について、詳しくはこちら → 厚労省リーフレット
ワクチンの自己負担額は自治体ごとに異なりますが、堺市では65歳の方を中心に対象となる方であれば、生ワクチン「ビケン」は4,950円、シングリックスは2回接種で計22,000円です。特にシングリックスは高いように感じますが、自費での接種2回接種で計36,300円(同仁会・一般)に比べて、4割引きでの接種となり、14,300円ほどお得になります。
みみはら高砂クリニックでは疾病の予防のため、ワクチン接種を推奨しています。この機会にぜひワクチン接種をご検討いただければと思います。
詳しくはこちらをご覧ください → 帯状疱疹ワクチン公費接種開始